2019.8.18

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婚姻届に記入する「新しい本籍」とは?書き方や決める際の注意点を解説

結婚式・基礎知識
farnyオフィシャルライター
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結婚するとそれまでの戸籍から独立して、夫婦の新しい本籍を持つことになります。婚姻届に新しい本籍を記入して提出しなければならないため、記入不備によって不受理にならないように正しい書き方を知っておきましょう。また、どこを新しい本籍に選ぶかについても2人で話し合い、よく考えて決めると良いでしょう。今回は新しい本籍の決め方について解説します。

婚姻届には本籍を記入する欄が2カ所ある

婚姻届には、届け出る前の本籍と結婚後の新しい本籍をそれぞれ記入する欄があります。いずれも住民票の記載と同一に記入しなければなりません。漢字の部分は新漢字と旧漢字の違い、数字の部分は漢数字と英数字の違いにも注意が必要です。
また、戸籍謄本や住民票で住所が「〇丁目×番地△号」のように記載されている場合、「〇-×-△」のように略した書き方はできません。それから、婚姻届の住所記入欄にはあらかじめ「番地」と「番」が印字されており、正しいほうを丸で囲むか不要なほうを線で消すことも忘れないようにしましょう。戸籍謄本や新しい本籍地の住民票などを確認しながら、正確に記入することが大切です。
加えて、マンション名や部屋番号が住民票に記載されている場合には婚姻届にも同様に記入します。婚姻届の書式によってはマンション名や部屋番号を記入する欄が「住所方書」という別枠になっている場合もあるので、書式に従って記入しましょう。

1:【本籍】現在の本籍と筆頭者をそれぞれ記入する

婚姻届の「本籍」と書かれている欄には、結婚する前の本籍と筆頭者を夫と妻がそれぞれ記入します。筆頭者は戸籍謄本の最初に記載されている人です。筆頭者が既に亡くなっている場合でも、変更手続きを行っていない限り、戸籍上の筆頭者は変更されません。

2:【新しい本籍】婚姻後の2人の本籍を記入する

婚姻届の「結婚後の夫婦の氏・新しい本籍」は、結婚後の2人が夫と妻どちらの氏を名乗るかを選択するとともに新しい本籍を記入する欄です。ここで選択した氏の人が新しい戸籍の筆頭者になります。
新しい本籍を記入するときは2つのことに注意してください。まず、分籍したり離婚したりして既に戸籍の筆頭者となっている人が新戸籍でも筆頭者になる場合は、婚姻届の「新しい本籍」には記入してはいけません。それから、婚姻によって届け出る新しい本籍を夫婦で別々にすることも不可能です。

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新しい本籍は国内であれば自由に決めることができる

日本の土地台帳に記載された住所であれば、全国のどこでも新しい本籍にすることが可能です。土地台帳は地域を管轄する法務局で閲覧できるほか、地方自治体によっては役所でも閲覧サービスを提供している場合もあります。

1:新居の住所を本籍にする

若い世代のカップルには「結婚した2人で新しい戸籍を作る」という価値観を持つ人も多くいます。また、戸籍謄本を取得する機会が多くありそうなカップルの場合、新居と本籍が近いほうが便利だからという理由もあるのです。

2:両家どちらかの実家の住所を本籍にする

新居が賃貸の場合や将来的に引っ越しをする可能性があるカップルの場合、何度も本籍を変更したくないからという理由でどちらかの実家の住所を新本籍に選ぶ場合もあります。実家を本籍にしておけば、戸籍謄本が必要になったときでも家族に代理取得をお願いできるというメリットもあるでしょう。
家庭の手続き関連を主に妻が引き受ける役割分担のカップルなどは、夫の親よりも自分の親のほうが気軽に頼みやすいとして、妻の実家を新本籍にするケースもあります。
また、「結婚とは妻が夫の家に嫁ぐもの」という価値観を持つ人もいます。特に、親の世代には「男性は本籍を変える必要はない」と考えている人が多いかもしれません。その場合は、夫側の両親の意向に従って夫の実家住所を本籍にするケースが多いようです。あるいは、「跡取り息子」「跡取り娘」という立場の場合や先祖代々のルーツを継承したいと考える場合もあります。その場合も、両家どちらかの実家や代々受け継いできた本籍を結婚する2人の新本籍にすることが多いでしょう。

3:思い出の場所や有名スポットの住所を本籍にする


本籍として好きな場所を選べることが知られるようになり、2人にとって思い出のある場所や史跡、観光名所などを新本籍にするカップルも増えています。なかでも、皇居は天皇家を身近に感じられるといった精神的な理由に加えて、「東京都千代田区千代田1番」と覚えやすい住所であることから、本籍として人気が高いです。
出自にとらわれることなく自分たちの気持ちを最優先して本籍を決めたい人は、好きな場所を本籍にすることを検討してみるのも良いでしょう。

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本籍地を自由に決める際に注意したいこととは?


新本籍はどこでも自由に選べるというと夢がふくらんでしまう人もいることでしょう。しかし、後で面倒なことにならないことも考慮して本籍地を選んだほうが良いかもしれません。

1:遠方の場合は戸籍謄本などの取得に手間がかかる

戸籍謄本(戸籍抄本)は本籍地の役所でしか取得できないため、住んでいる場所と本籍地は近いに越したことはないといわれています。本籍地が遠い場合、以下のような方法で取得することになるため、本籍地が近い場合と比べて手間がかかるケースが多いのです。
まず、本籍地の役所まで戸籍謄本を取りに行く場合は、平日に仕事を休み、移動時間と交通費をかけて出向かなければなりません。
次の方法として本籍地に祖父母や親、未婚の家族がいれば代理人として取りに行ってもらうことも可能ですが、義理の両親などには頼みにくい場合もあるでしょう。
3つ目の方法として、本籍地の役所から郵送で戸籍謄本を取り寄せることもできますが、申請の手間と手元に届くまでの日数がかかります。
4つ目の方法はコンビニエンスストアのキオスク端末から戸籍謄本の申請と取得をすることです。ただし、本籍地の役所がコンビニエンスストアでの戸籍関係書類の自動交付サービスに対応している場合に限られます。それから、コンビニエンスストアでの交付を希望する場合は、あらかじめ本籍地の地方自治体に利用登録をしておかなければなりません。ですから、コンビニエンスストアでの自動交付サービスを利用したい場合も、本籍地の役所がそのサービスに対応しているかどうかの確認と事前の準備が必要です。本籍地をふだんの生活圏から離れた場所にしようかと考えている人は、上記のような手間がかかることも考えに入れておきましょう。

2:両親に相談なく決めてトラブルになる場合がある

結婚や本籍に関する価値観は世代や家風、個人の考え方によって異なるものです。どちらかの両親が「結婚とは先祖代々の家を継承するもの」「跡継ぎとして同じ本籍にするのが当たり前」という考え方をしている場合もあります。それに対して、結婚する2人が自分たちの気持ちだけを優先して新居などを新本籍にした場合、両親から文句を言われてしまう可能性があるのです。長い結婚生活を順調に営むためには義理の両親や親戚とも円満にお付き合いしていくことも大切といえます。ですから、自分たちで本籍地を決めたい場合でも、念のため、両親に相談しておいたほうが無難でしょう。
ただし、どうしても自分たちの好きなように本籍地を決めたいけれど両親に反対されそうな場合、あえて相談せずに新本籍を届け出てしまうほうが良いという意見もあります。

3:土地台帳に記載されている住所と一致しないと受理されない

新居や実家など、日常生活の中で縁の深い場所を新本籍にする場合は、正確な住所を確認しやすいでしょう。しかし、旅行で訪れた土地や有名なスポットなどを新本籍にする場合、ガイドブックなどに記載されている住所と土地台帳に記載された住所が異なる場合があります。実際に、婚姻届が記入不備によって受理されなかった主な原因の1つに「婚姻届に記入された新本籍が本籍を置くことができない地番」というものが報告されているのです。婚姻届に記入する前に土地台帳を閲覧するなど、しっかりと確認することが重要です。あるいは、新しい本籍を置きたい地方自治体の役所の戸籍課に電話をかけて「本籍を置くことができる地番かどうか」を確認しても良いでしょう。

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本籍はあとから変更することも可能だがデメリットもある


本籍は婚姻届が受理されたあとでも何回でも変更することが可能です。しかし、本籍の変更にはいくつかのデメリットも存在するため、できるだけ変更回数を少なくできるように考慮したほうが良いかもしれません。この段落では本籍を変更する主なデメリット2点について説明します。

1:本籍を変更するごとに変更手続きが必要なケースが発生

まず、本籍の変更手続きに手間がかかります。本籍を変更するためには、本籍地を管轄する役所か新しい本籍地を管轄する役所のいずれかに、「転籍届書」「戸籍謄本」「届出人の印鑑」の提出が必要です。ただし、同じ市区町村内に本籍を移す場合に限って、戸籍謄本は必要ありません。
そして、本籍を変更することによって別途、記載事項変更手続きを行わなければならない証明書があるのです。多くの人が所持している証明書としては運転免許証やパスポートがあります。記載事項変更手続きは運転免許証では無料ですが、パスポートでは6000円(2019年8月現在)の手数料が必要です。また、記載事項変更手続きには戸籍謄本を提出しなければならないため、その分の手間と手数料もかかってきます。記載事項変更手続きを行わなくても罰則はありませんが、事故などの際に身分証明が必要となった場合にスムーズに進まないおそれがあるのです。
それから、本籍地が記載されている国家資格の免許保持者の本籍地が変わった場合も、変更の手続きが必要です。戸籍謄本を取得するコストに加えて、手続き手数料が薬剤師名簿の登録免許税が1000円(2019年8月現在)、看護師免許の籍訂正・書換え交付申請が東京の場合4300円(2019年8月現在)かかります。その他にも、医師・歯科医師、助産師や保健師、検査技師や療法士といった医療従事者の免許では本籍地の変更に伴う書き換え手続きが必要とされるものが多いです。

2:本人死亡の際に身内の手をわずらわす可能性がある

本籍を何度も変更することの最大のデメリットは、自分が亡くなったあとの相続人が大変な思いをすることといえるでしょう。本籍を変えると記載内容に追記されて引き継がれるのではなく、古い戸籍からの除籍と新しい戸籍の作成が行われます。そして、相続する場合は故人の出生から死亡に至るすべての戸籍謄本を用意する必要があるのです。そのため、故人が転籍を繰り返した場合、相続人はあちこちの役所に出向いたり、郵送で取り寄せる手続きをしたりしなければなりません。主な相続人となる配偶者や子に負担をかけないように配慮するなら、本籍の変更はできるだけ避けたほうが良いでしょう。

▽婚姻届に必要な手続きはこちらの記事でも

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婚姻届に記入する新しい本籍は自由に選べるがよく考えて決めよう

婚姻届の新しい本籍は、結婚する2人で好きな場所を選ぶことができます。しかし、両親の価値観や戸籍謄本を取得するときの手間なども考慮して決めたほうが、後々のトラブルを回避しやすいのです。あとから本籍を変更することも可能ですが、それに伴う手続きにも手間がかかるため、婚姻届を出す前によく検討したほうが良いでしょう。

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