新郎新婦・ゲストが披露宴料理のアレルギーを確認する方法
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結婚式の準備の中でも、披露宴でゲストに出す料理は、気合いが入ります。おもてなしのメインですから、ゲストもどんな料理が出るのか楽しみに足を運ばれます。料理の味はもちろんですが、近年では新郎新婦が気を配りたいポイントの一つとして、アレルギーなど食べられない食材への対応があります。
今回は新郎新婦がゲストに対して行うアレルギーなどへの対応と、招待される側であるゲストが、食べられない食材を新郎新婦に伝える方法をまとめました。
新郎新婦が行うべきアレルギーへの対応
・披露宴会場への確認
新郎新婦側がまず行うべきことは、披露宴の会場やレストランが、アレルギーなどに対応しているかどうかの確認です。以前はアレルギーへの理解が不十分だったこともあり、アレルギーなどへの対応を行っている会場やレストランは、それほど多くありませんでした。
しかし近年は、アレルギーの危険度に対する認識が深まり、アレルギー対応を行っている会場やレストランが増えています。特に結婚式など宴会を行うほとんどの施設が、アレルギーに対応していますが、念のためにアレルギー食材への対応を行っているかどうかを確認しましょう。
そして、アレルギー食材への対応を行っているなら、具体的にどのようなサービスなのか、詳しい説明を受けましょう。アレルギーへの対応は、会場やレストランによって異なります。特定のアレルゲンを使わない低アレルゲンメニューを用意しているところ、シェフがアレルギーに対応して特別メニューを作ってくれるところなど多種多様です。どの程度まできめ細かく対応してくれるか、事前に確認しておきましょう。
近年ではプランナーの方から、ゲストのアレルギーの有無などを確認するケースも増えています。会場選びの段階から、アレルギー対応をしているところを探すと安心です。
・ゲストへの確認
会場やレストランの担当者へ、またプランナーに、アレルギーなどの対応を確認したら、次はゲスト一人ひとりに、アレルギーの有無や、食べられない食材についての確認を行いましょう。ゲストへの確認は、結婚式の案内状と返信はがきで行うと、出席・欠席の有無と同時に返事が得られるので確実です。
結婚式の案内状の最後に、食べられない食材があれば返信はがきにて知らせてほしいことを伝える一文を添えましょう。
文例としては……、
アレルギーなどがございましたら 返信はがきにてお知らせくださいませ
苦手な食材などがございましたら 返信はがきにお書き添えください
……などとなります。そして、返信はがきに、アレルギーの有無や食べられない食材を記入するメッセージ欄を設けておきましょう。
返信はがきでアレルギーがあることや、食べられない食材があることをゲストが知らせてきたら、念の為にくわしい内容を尋ねることをおすすめします。例えば卵がアレルギーのゲストでも、詳しい症状を聞くと、天ぷらやフライなどに、衣のつなぎとして使うのなら問題がないケースもあります。このようなゲストの場合、メニューに天ぷらやフライなどがあっても、お出しすることができます。
逆に、卵のアレルギーでは鶏卵など鳥の卵をイメージしますが、魚卵がアレルゲンという場合もあります。招く側だけで判断すると、危険な食材を出してしまうこともありますから、どのようなアレルギーなのかをゲストに確認することをおすすめします。
確認が終わったら、会場やレストランの担当者、プランナーに連絡をとって、確実に対応してもらえるようお願いしましょう。そしてゲストに、当日に出すメニューを知らせて、問題がないかを確認してもらいましょう。このメニューなら問題なく食べられる……、オードブルのお刺身は火を通したものにしてほしい……など、事前にメニューがわかれば要望を伝えることもできます。特殊なアレルギーなどで、対応が困難な場合も、この料理は食べないでおこうなどと、ゲストが判断ができるので安心して出席できるのではないでしょうか。
アレルギーや食事制限など、一人ひとりのゲストに完全に対応するのは困難ですが、なるべく安全に、安心して食事を楽しんでもらえるよう、できる限りの配慮をしたいですね。
▽席次表でアレルギーを伝える記事はこちら
ゲストが案内状の返信はがきでアレルギーを伝える方法
・アレルギーがない場合
披露宴に参加するゲストは、案内状にアレルギーなどの確認があった場合、返信はがきにどのように書いて伝えればいいのでしょうか。
まず、アレルギーがなく、何でも食べられる場合の文例としては……
アレルギーは特にありません
お心遣いを頂きありがとうございます
特に食べられないものはございません
ご配慮に感謝いたします
などと書けばOKです。アレルギーがないからといって、何も書かずに返送するのはおすすめできません。新郎新婦が、アレルギーのことを見落としたのかな?書き忘れかな?と、心配することがあるからです。アレルギーがないことを伝え、心遣いへの感謝の気持ちを表す一文を添えましょう。
・アレルギーがある場合
アレルギーがある場合は、なるべく具体的にわかりやすく伝えるようにしましょう。しかし、ワガママだと思われないか?迷惑がかかるのではないか?と考えて、どこまで伝えればいのか悩む人も少なくありません。しかし、アレルギーで発作を起こすなど危険な状態になるかもしれませんから、料理の内容はアレルギーのある人にとって切実な問題です。
招く側も、できる限り楽しく過ごしてほしいと願っていますから、アレルゲンのある料理を出してゲストに危険が及ぶのは申し訳ないと考えています。このため、正直にアレルギーについて伝える方が、お互いのためになります。
例えば……、
申し訳ありませんが、小麦にアレルギーがあります。ご面倒をおかけいたしますが、ご配慮いただけますでしょうか
牡蠣にアレルギーがあります
面倒なことを申し上げて恐縮ですが ご考慮いただければ幸いです
など。
また、家族で招待されていて、一人だけにアレルギーがある場合もあるでしょう。このような場合は……
娘の〇〇にそばアレルギーがあります
他の者は、アレルギーはありません。
ご配慮願えれば幸いです
など、誰にアレルギーがあり、何が食べられないのかを知らせましょう。
アレルギーがある場合は、食べられない食材について、なるべく具体的に書くようにしてください。先述した卵アレルギーの場合、鳥の卵、魚卵と、具体的に書くとお互いの思い違いが少なくなるのでトラブルを未然に防ぎやすくなります。
・妊娠・食事療法中の場合
アレルギーがなくても妊娠中や授乳中でアルコールや生モノを避けている女性もいるでしょう。このような場合も、アレルギー欄で伝えて起きましょう。たとえば……
妊娠中ですのでアルコールと生モノを控えております
恐れ入りますがご対応いただけますでしょうか
など、理由と避けたい食材について知らせておきましょう。
また、持病で食事療法を行っている人や、食事制限を受けている場合も、アレルギー欄に書いておくことをおすすめします。アレルギーではないから……と遠慮して知らせない人も多いのですが、相手に何も伝えないと、食べられない食材を残すことになり、せっかくのお料理が楽しめません。新郎新婦や会場側でも、口に合わなかったのだろうか……?何か落ち度があったのだろうか……?と不安に感じるかもしれません。
食事療法などではカロリーや塩分の制限などで、一口に説明できないことも多いでしょう。そのことも書き添えておくと、招待した側が不安に感じずにすみます。文例としては……
事情により魚や肉などのタンパク質およびカリウムを減らす食事制限を受けています
細かな制限になりますので 当日のお食事で手を付けないお料理があるかもしれません
せっかくのおもてなしですがご無礼の段お許しください
などと、当日食べられない料理があることを伝えておきましょう。持病があることを相手に伝えても構わないのですが、結婚式はおめでたいハレの場ですから、病という言葉は忌み言葉になります。やんわりとぼかしておいた方が無難です。
・返信はがきにアレルギー記載欄がない場合
最近は、食物アレルギーについての確認が行われることが多くなりましたが、返信はがきにアレルギーなど食べられない食材の記入欄がないこともあります。
アレルギーがなければ問題ありまれせんが、もしアレルギーがあるのであれば、メッセージ欄や余白部分に、アレルギーあるため○○の食材は食べられないことを伝える文章を記載しておきましょう。
▽招待状の返信に関するマナーはこちら
嫌いな食材がある場合は。。。