2019.8.17

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結納と顔合わせは何が違うの?今どきの結納事情を徹底検証

結納・顔合わせ基礎知識
farnyオフィシャルライター
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結納は、日本でかねてから行われていた結婚を前に行う儀式です。「なんとなくやっておいたほうがよさそう」と思っても、その必要性がわからず、どうすればいいか迷っている人も多いのではないでしょうか。この記事では、結納が持つ意味と結納に代わる顔合わせの詳細、当日の流れなどを紹介します。

今さらだけど結納とは何をするの?

結納は両家が正式に婚約を約束する儀式

結納とは婚約の成立を金銭や品物の取り交わしによって約束する儀式です。「親から親へのプロポーズ」ともいわれるように、婚約する当人よりも両家の親が子どもの結婚を約束するという意味合いが強いという特徴があります。方法は地方によって多少異なるものの、一般的には婚姻によって筆頭者となる側の親が相手側の親へ、結納金と縁起物とされる品物を添えて贈ることが多いでしょう。

一方、結納は「金銭の授受によって人間をやり取りする」という性質も否めず、人権を守る観点から問題があるのではないか、という見方をする人も増えてきています。また、受け取った結納金を資産形成のためなどに使用した場合は贈与税が課税されることから、結納という儀式そのものを問題視する声もあります。このような動向から、昨今では結納を行わずに顔合わせをするケースが増えており、結納は「結婚前における一種のイベント」という性質を持ち始めていることも事実です。

「正式結納」と「略式結納」の2種類がある

結納には正式と略式があります。大きく異なる点は、仲人が両家を行き来するか否かです。正式結納には、必ず仲人の存在が必要であり、仲人は結納品や受書を両家に届ける役割を持ちます。婚姻後、男性が筆頭者となり女性の姓が変わる場合は、仲人が男性の家から女性の家へ結納品を届けます。その後、女性の家から受書を預かり、男性の家へと届けるのが正式結納の流れです。ここまで両家や本人が直接顔を合わせることはありません。祖父や祖母の話で「結婚式当日まで相手の顔を見ることはなかった」というのは、当時の主流が正式結納であったことが背景にあるからです。

一方、略式結納は両家および仲人が同一の会場に集まって結納品の取り交わしを行います。昨今では仲人がいないケースも多く、本人とその家族のみで行うことがほとんどです。

▽しっかり知っておきたい結納の基本

結納とは|結納を行う前に知っておきたいキホン

「顔合わせ」は結納をカジュアルにしたもの


顔合わせは、両家の家族が一堂に会し自己紹介や食事会を行い、結婚の意志を確認し合うのが一般的です。一般的に結納品の授受は行わず、結納金を収めることもありません。主体となるのは本人たちであり、ふたりがおたがいの家族を紹介するという意味合いが強いと考えていいでしょう。ふたりの結婚に「もらう」「もらわれる」という要素を入れたくないときに顔合わせの形態をとることも多いことから、本人たちが結納ではなく顔合わせを希望するケースも増えてきています。

▽顔合わせをよく知りたい場合はこちら

両家顔合わせを成功させたい!失敗しないための準備やマナーを徹底解説

結納と顔合わせの違いを基本的な流れで比較

結納の基本的な流れ

結納の流れは、時代や地域によって異なります。ここでは現在広く行われている仲人がいない略式結納を会場で行う場合の流れを紹介します。

まず、婚姻によって筆頭者となる側の家族が先に会場へ到着します。その後、所定の場所に結納品を飾り、相手側の到着を待ちます。相手側が到着し、両家の家族がそろったら全員で席に着き、結納式が始まります。式の進行は、筆頭者となる側の親が担当するのが一般的です。筆頭者となる者は結納品を持って相手の前に運び「私どもの結納の品でございます。幾久しくお納めください」と口上を述べます。結納品を受け取ったら本人が目録に目を通し、親へと回して確認した後「幾久しくお受けいたします」と口上を述べます。

その後、受書を筆頭者となる者の前へ運び「受書でございます。幾久しくお納めください」と口上を述べ、筆頭者となる者は受書を受け取ります。受書を、本人と親が確認したら「確かにお受けいたします」と口上を述べ、一礼します。

結納返しがある場合は、相手側から筆頭者となる側へ、同様の動作を行います。その後、双方の親ならびに本人が、お礼と今後のお付き合いをお願いする口上を述べて、結納式は終了です。

会場で行う場合は、担当者が結納の飾りつけや結納品、受書の運びなどをサポートしてくれることも少なくありません。また、スムーズな進行のために、事前のリハーサルが行われることもあります。そのため、詳細な流れを把握していなくても、困ることはないでしょう。細かな動き方を覚えることよりも「今、やっていることが何を意味しているのか」を理解することのほうが大切です。

顔合わせの基本的な流れ


顔合わせは結納と異なり、式次第やルールに制約はありません。とはいっても、食事だけを行って終了というわけではないのが一般的です。たとえば、婚約の証に婚約指輪を交換したり、手土産を交換したりすることも少なくありません。

流れとしては、会場前で待ち合わせ、会場へ入ったら着席前に挨拶と手土産の交換を行います。全員が席に着いたら、ふたりが主体となって食事会で始まりの挨拶を行い、乾杯します。頃合いを見ながら、両家の家族紹介、結婚指輪などの交換、記念撮影を行って、おひらきとなります。

これはあくまでも一例であり、基本的にはふたりが、両家の親睦を深めるためにどのようなことをすればいいのかを話し合って内容を決めます。時間にして2時間を想定して検討するといいでしょう。

結納や顔合わせは必ず行うもの?

必ず行うものではないが、顔合わせが今どきの主流

結論としては、結納や顔合わせは必ず行わなければならないものではありません。先輩カップルへのアンケートによると、結納を行った人は約15%、顔合わせを行った人は約80%となっています(当サイト調べ)。この数値だけを見ると、顔合わせが現在の主流であり、結納を行う人は減少傾向にあるといえるでしょう。
一方で、5%程度の人は、結納も顔合わせも行わなかったと回答しています(当サイト調べ)。結納や顔合わせは行っている人が多いものの、行わなければ結婚できないものではありません。何を行うかよりも、何を目的としているのかを明確にすることが大切です。

地域性や各家のしきたりにより柔軟に執り行う

そもそも結納は、明治時代に制定された日本の家族制度にのっとった婚約の儀式として広く普及したものです。その後、日本国憲法の制定により家族制度は廃止されました。それでもなお、結納を行うことと婚約を結び付けて考える人は少なくありません。とくに、日本国憲法改定前に教育を受けた世代およびその世代に育てられた世代までは、その傾向が強いことも事実です。

本人たちにとっては「意味がわからない」「面倒だ」と感じるものであっても、地域の風習や家のしきたりとして結納を重要視するケースもあります。その場合は、両家の意見を聞いたうえで、ふたりの気持ちを理解してもらえるよう努めることも大切です。ここで重要なのは、結納は紛れもなく金銭の授受であり、その後のイベントや結婚生活に何らかの影響を及ぼす可能性があるということです。結納を行った親が考える結婚生活と、本人が考える結婚生活に認識の違いがあり、トラブルに発展するケースは少なくありません。すべてを受け入れる必要はなく、その一方でお互いに妥協しなければならない点があることも理解しましょう。

▽結納の流れなどより詳しく知りたい場合はこちらから

結納の正式な流れとは|略式結納と正式結納って?

結納や顔合わせはどんな会場を選ぶべき?結納金の相場は?

【結納】編


結納を行う場所として適しているのは料亭やホテルです。もちろん、レストランなどでも不可能ではありませんが、経験豊富な担当者がいる場所のほうがサポートを受けられるため、安心して当日を迎えられます。

結納金に相場はありません。なぜなら、地域によってかなり大きな差があるからです。全国的には90万円前後の平均値(当サイト調べ)となっていますが、回答の金額には実に50万円ほどの開きがあります。また、結納返しを行う場合と行わない場合でも金額は大幅に異なります。一般的にはきりよく100万円、「分かれない」という験を担いで奇数の70万円や50万円、末広がりで80万円などにすることが多いのが実情です。また、婚姻と同時に養子縁組を行う場合はこの相場に捉われない金額となることもあるので、両家の事情も加味したうえで金額を決めましょう。

【顔合わせ】編


顔合わせはレストランや料亭など、料理をメインで楽しめる場所が適しています。両家の親睦を深めることが目的であり、おいしい料理があると会話がはずむことが理由です。レストランが理想だけれど、少しフォーマルなところのほうがいいという場合は、ホテル内のレストランが最適です。個室がある場所であれば、なおいいでしょう。

結納や顔合わせで気をつけたい服装などのマナーとは?

服装・アクセサリーなど

結納や顔合わせでもっとも大切なのはバランスです。フォーマルな場での服装には、いくつかの格があり、格がそろっていないと、本人たちや両家が不釣り合いに映ってしまう可能性があります。そのため、結納や顔合わせでは、ある程度服装の格をそろえるよう心がけましょう。たとえば、ブラックスーツと振袖を着た本人たちを見て違和感を覚える人はまずいません。一方、本人たちが羽織袴とパンツスーツを着ていたら、どことなく違和感があるでしょう。これは、服装の格が合っていないためです。

同様に、親の服装も両家でちぐはぐにならないよう気をつける必要があります。一方がモーニング、一方がブラックスーツでは格が合いません。洋装、和装を統一する必要はありませんが、服装の格は統一したほうが望ましいでしょう。

アクセサリーはギラギラと光り輝くものや奇抜な色のものは避けたほうが無難です。結納や顔合わせは割とフォーマルな場なので、プラスチックや明らかにイミテーションだとわかるようなアクセサリーはつけないほうがいいでしょう。

当日の会場での過ごし方

結納や顔合わせを行う段階では、すでに相手の家族と親しくなっていることも少なくありません。兄弟姉妹も参加するとなれば、同世代同士の会話に花が咲くこともあります。しかし、結納や顔合わせはあくまでも両家の家族が対面する場であり、それ以外のことに注意を向ける必要はありません。どれほど親しい間柄であっても、相手の家族とは礼節ある接し方を心がけましょう。

食事のときに気をつけなければならないのが、選り好みをせずに食べることです。食べ物を残したり、好き嫌いによって選り好みをしたりすることは、想像以上に自分の印象を悪くしてしまいます。全員が嫌な思いをすることのないよう、食物アレルギーの有無は事前に確認し、当日は食べ物に感謝して食事を楽しむよう心がけましょう。

準備期間

結納や顔合わせの準備期間は、準備の度合いも必要な時間も、人それぞれ認識が異なります。とくに女性は、男性と比較して何かと用意するものが多くなることがほとんどです。結納を行う場合は、無用なトラブルを避けるためにも3ヶ月前までには日程を決めると安心です。

結納では大きなお金が動きます。その使い道や支払いについて認識が異なると、後々トラブルに発展する可能性もあります。結納金を収める場合は、結婚式費用の負担割合などにも影響してくるので、事前に確認しておきましょう。また、当日の食事代を誰が払うのかという点も事前の取り決めが必要です。両家それぞれ、一方が全額、ふたりが全額など、あらかじめ決めておき、その旨を会場にも伝えておきましょう。

結納や顔合わせは両家を深く結ぶ大切な時間


結納は行わなくても結婚はできるのに、それでも結納や顔合わせが行われているのには、それなりの理由があります。昨今の結婚は、ふたりの自由な意志によって決まることが多く、その家族は特別な席がなければ顔を合わせる機会に恵まれないのが実情です。しかし、結納や顔合わせを行うことによって、家族の結婚を受け入れ、新たな親戚関係を築くきっかけをつくることができます。今一度、結納や顔合わせが持つ意味を考え、準備を進めていきましょう。

▽もっと知っておきたい結納品や結納金の知識を集めました

いただいた結納金は誰のもの?正しい使い道とは?|結納金の基礎知識


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