ティファニーブルーってどんな色? 由来からプリンターで印刷する方法までじっくり紹介
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全くブランドに興味のない人でも、ティファニーというブランドを知らない人はいないでしょう。ティファニーブルーとは、アメリカ生まれの一流ブランド、ティファニーのイメージカラーを指します。
ティファニーブルーは、現在アメリカで商標登録されているティファニー社のシンボルカラー。日本ではあまり一般的ではありませんが、海外ではブランドごとにカラーが商標登録されていることが多いです。ティファニーが登録しているカラーは、もちろんティファニーブルー。日本での商標登録は、会社のロゴマークや商品のシンボルマーク、ネーミングなどが一般的ですが、アメリカでは色彩を商標登録することができます。
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ティファニーの歴史と、ティファニーブルーの由来
では、どのようにしてティファニーブルーという、世界中に愛されるカラーが誕生したのでしょう。ティファニーブルーの誕生は、ティファニーの歴史と深く結びついています。
1837年に創業したティファニーは、当初文房具や雑貨を扱う小さなお店からスタートしました。それが大きく変わったのは1840年代です。ヨーロッパで二月革命が起こり、積極的にヨーロッパから宝石の買い付けを始めます。この当時はウィーン体制の崩壊や独立運動など、目まぐるしくヨーロッパ地域は変化していきます。不安定な情勢の中、現金を必要とする王族や貴族達から買い入れた数々の宝石が、ティファニーを飛躍させるきっかけとなりました。ティファニーがきっかけとなり、アメリカの富裕層は高級ジュエリーを手にすることができるようになったのです。
そして1845年には、アメリカでもっとも古いメールオーダーカタログである、「ブルー・ブック」が発行されます。現在でも毎年発行されているこのカタログは、フルオーダージュエリーのコレクションカタログです。そしてこのカタログに用いられているテーマカラーこそが、ティファニーブルーです。1853年からは正式にカンパニーカラーとして登録され、ティファニーブルーは今でも、憧れの象徴であり続けています。
ティファニーブルーってどんな色? どんな由来があるの?
ティファニーブルーは、包装や箱、またこの色を用いた雑貨類の販売もあり、目にしたことのある人は多いでしょうし、すぐにイメージできる人ももちろん多いでしょう。ただこれまでティファニーに興味のなかった人には、どんな色かわかりにくいかもしれませんね。ティファニーブルーは、ブルーという言葉が入っていますから青色を想像する人もいるかもしれません。ティファニーブルーは名前の通り青系統の色ですが、青ではなく空色に近い淡い色です。実際のティファニーブルーは、多少緑がかった空色。完全に空色とわけでもいうわけでもなく、微妙な緑がった色合いを持っています。
由来はコマドリの卵から
この色は、コマドリの色をモチーフにしています。イギリスがもっとも成熟していたヴィクトリア時代から、コマドリの卵が持つ神秘的な水色は、高貴さを象徴するカラーでした。ティファニーブルーも、気高さや高潔さを表現しています。その色は、ロビンエッグブルーと名付けられ、名前の通りロビンの卵色です。ロビンとは、イギリスではコマドリのことで、ティファニーブルーはこれが元になっています。
コマドリはイギリスで特に愛されている野鳥で、新約聖書にも登場します。キリストの茨を引き抜こうとしたコマドリ、あるいは磔にされたキリストを慰めようと近づいてきたコマドリはキリストの血で胸が赤く染まってしまいます。この時、キリストはコマドリを祝福したことから、幸せを運ぶ鳥とも呼ばれています。特にキリスト教を信じる人々にとっては、特別な鳥だと言えるでしょう。
創業者の一人であり、後にティファニーの妹と婚姻し親族となったヤングは、メイフラワー号でイギリスからアメリカにきた移民の子孫です。アメリカにやってきた移民の人々は、コマドリに似た胸に赤い色を持つ色合いのコマツグミをロビンと呼ぶようになりました。このアメリカンロビン、コマツグミの卵もトルコ石のように鮮やかな青色です。
イギリスでもアメリカでもコマドリは国民にとってもっとも身近な鳥であり、ティファニーブルーは清廉なイメージと親しみやすさ、両方を兼ね備えた色だと言えるでしょう。
プリンターでティファニーブルーを再現するには?