2022.7.8

晩婚の国際結婚カップル・インド系夫の実家はロンドン

結婚の段取り
全国ウェディングプランナー協議会
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ロンドンの実家と家族・親戚の皆さん

夫の実家はヒースロー空港に近い西ロンドンにあります。私は夫の実家に宿泊することになっていたので、空港には夫、ママ、妹が出迎えてくれました。ビデオ通話でお話ししたとはいえ、初めて実際にお会いするときにはとても緊張したのですが、ママも初対面の妹も温かいハグで出迎えてくれ、会った瞬間から夫と同じ優しさを感じたのでした。

家に着くと、インド式のチャイと甘いお菓子で出迎えてくれました。長時間のフライトの後ではありましたが、とても楽しく、心温まるティータイムで家族として受け入れてもらえたことに安堵したのでした。

具体的に結婚式の話が始まり、ママの希望はロンドンでインド式結婚式を行って欲しいというものでした。夫と私は小規模、できれば家族と近親者のみで挙式したいという希望は伝えたのですが、そんな意見は全く通らず、ママの強いリーダーシップに従い、結婚式をするお寺と披露宴式場を決めましょうという話で決着がついたのでした。

結婚式はロンドンにあるシーク教寺院で午前中に行い、午後からは披露宴を行うということが決まったときに「ゲストは大体何人くらいになるのですか?」と聞くと、「小規模でやるのよね?200人ぐらいじゃないかしら?」と言われ、びっくりしたものです。インドの結婚式は派手だと聞いてはいましたが、200人で小規模だという言葉を聞いて、もうなるようにしかならないなと腹を括ったのでした。

ロンドンには1週間ほどの滞在でしたが、その間、ほぼ毎日のようロンドンに住む親戚が次から次へと私に会いにきてくれました。ママが息子の結婚が決まったこと、日本人の婚約者がロンドンに来ていることをみんなに伝えてくれたのです。

日本の感覚だとうちの息子が国際結婚するのよ、というようなお知らせの仕方になると思うのですが、インドの感覚ではこの娘がうちの息子と結婚するからこれからは家族の一員になるのよ、というような紹介でした。インドの人にとって結婚というのは家族だけではなく、親戚一同のものなのだなと改めて感じました。

ママは7人兄弟の長女でそのうち3人の妹がロンドンで暮らしていてそれぞれに家族がいます。パパも同様に兄弟が多く、親戚がたくさんロンドンで暮らしています。毎日10人単位ぐらいで入れ替わり立ち替わりたくさんの親戚に会い、それぞれと挨拶をし、初対面でハグをしながら、あぁ私はこの人たちの名前を全部覚えられるのだろうかと軽い目眩を覚えたものでした。

インドの文化を大切にしているみなさんはロンドンに暮らしているとはいえ、挨拶に来てくれる時から美しいインドの衣装を着ていたのでした。私はというと、日本感覚のセミフォーマルな衣装でネイビーや白っぽい色のワンピースなどを用意していたので、ママにとっては非常に地味な衣装に感じたらしく、「明るい色の服はないの?」と何度も聞かれました。

挙げ句の果てに買い物に連れ出され、普段では絶対に着ないような明るい色の衣装を購入したのでした。

親戚が多く集まりお茶を飲んでいたときに、結婚式をあげる寺院に提出する書類を準備してくれていた人から、私たち夫婦の名前と生年月日を伝えるので教えてくれる?と聞かれました。私が生年月日を口頭で伝えているとき、急にシーンと静かになったのがわかりました。微妙な雰囲気の中、みんな微笑みながら耳を澄ましていたのでした。

この人いくつだろう?と思っても海外では女性の年齢を尋ねるのが失礼なのでみんな遠慮して聞けないのです。でもこの時ばかりは私の声だけがリビングに響きわたり、そこにいた全員が私の歳を知ることとなりました。今になっても夫婦で笑える、いい思い出となっています。

インドファミリーの一員となった私が今感じていること

無事にロンドンの実家での挨拶を済ませ、結婚式の準備がスタートした私たちは毎夜親戚たちが帰るとスマホのメモ機能に今日会った人たちは父方なのか、母方なのかという関係性と名前を記録し、復習していったのでした。

日本だと冠婚葬祭の時にしか会わない親戚の方も多いと思うのですが、インドファミリーの結束は非常に強く、WhatsAppアプリなどを利用しながら、世界中で暮らす親戚と連絡を取り合い、積極的に機会を作って会い、そしてお互いを支え合っているのです。

初対面の時には全員の名前なんて覚えられるんだろうか?と、不安になったものでしたが、今では近しい親戚の名前は全て覚え、いくつかのWhatsAppグループに入り、近況を報告し合う仲となっています。パパとママは二人とも温かい人柄で、とても面倒見が良く、親戚やその家族をとても大事にしているのがすぐにわかりました。また親戚のみなさんもとても夫の家族を大切に思っているというのが伝わってきました。

若いうちだと面倒に感じたかもしれなかった親戚付き合いも、晩婚カップルの私たちにとっては素敵な人に囲まれた人生というのはいいものだと感じていますし、心から感謝できています。

▽様々な結婚式の形についてはこちら

結婚するカップルの数だけ、結婚式の形がある。

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