2018.6.4

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入籍=結婚ではない?入籍と結婚の正しい意味とは 

入籍手続き
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本来の入籍の意味とは?「私たちは〇月〇日に入籍いたしましたことを、ここにご報告いたします。」といった有名人・芸能人の結婚の報告の文章の中で、入籍という言葉を耳にすることがあります。この場合、「入籍」という言葉を「結婚」という意味で使っていることになりますが、本来は、結婚=入籍ではないことをご存知ですか。

それなのになぜ、結婚=入籍という使い方をしてしまう人が少なからずいるのでしょうか。ここでは結婚=入籍ではないことの説明と、「入籍とはそもそも何か?」という疑問にお答えします。

じつは入籍=結婚ではない

戸籍法上の入籍とは、すでにある戸籍に新たに加わり、その戸籍の一員となることを指します。婚姻届を提出することにより、一般的には、親が筆頭者となっている戸籍から出て、新たに夫妻の戸籍が作られます。従って入籍とはなりません。

入籍とは籍を入れること、戸籍に入ることであり、出生や養子縁組などによって籍を入れることも含まれます。なかには、入籍=結婚となるケースもあります。すでに戸籍筆頭者となっている夫または妻の配偶者となり、その姓を名乗る場合には、入籍=結婚となります。

このように、その多くが入籍=結婚とはならない中で、なぜ入籍をいう言葉を結婚という意味で使っている人が多くいるのでしょうか。それは明治時代の旧民法における婚姻に起因します。当時は婚姻により夫や妻の家へ嫁入り、婿入りして、相手方の戸籍に入っていたことから入籍=結婚でした。そのため、新しい民法となって入籍=結婚ではなくなった現在も、慣習として入籍が結婚と同義であるように使われ続けているのです。

そのため、「入籍しました」と伝えることで、多くの人に「結婚した」ということは伝わっているのですが、入籍=結婚ではないことを知っている人からは、間違って使っていることを指摘されることがあるかもしれません。法律が改正されてからの期間を考えると、正しい言葉を使えるほうが好ましいと言えそうです。

入籍とは戸籍に入ること

入籍とは、籍に入ること、戸籍に入ることを言います。

市区町村役場には「入籍届」という申請書類があります。これは、現在の戸籍から出て、別の戸籍に入るときに使う申請書類です。「入籍届」を使う場合としては、認知した子どもを父親の戸籍に入れる場合や、再婚する人が前の配偶者の間に生まれた子どもを再婚先の戸籍に入れる場合、離婚するときに子どもを引き取り自分の戸籍に入れる場合などがあります。従って、結婚をする際の申請書類とは異なります。

結婚をする際はどのようなケースであっても基本は「婚姻届」を提出することになります。なお、入籍と反対の意味を持つ言葉は「除籍」であり、離婚ではありません。離婚により戸籍の筆頭者以外の人はその戸籍から除かれますが、除籍には離婚や死亡などが含まれるため、入籍=婚姻ではないように、除籍=離婚ではありません。

結婚とは夫と妻になること

「結婚」とは、夫と妻になることを意味しています。ちなみに「婚姻」とは法律上の言葉であるため、婚姻届を提出して法律上の夫と妻となることを指します。「結婚」には婚姻届を出さない事実婚の夫婦も含まれますが、「婚姻」には事実婚は含まれません。結婚について、法律上や表現上の意味をご紹介しましたが、実質、結婚とはいったい何でしょうか。結婚に関する名言をいくつかご紹介しましょう。

「幸福な結婚というものは、婚約のときから死ぬまで決して退屈しない長い会話のようなものである。モーロア(フランス)」

「結婚は悲しみを半分に、喜びを2倍に、そして生活費を4倍にする。(イギリスのことわざ)」

「急いで結婚する必要はない。結婚は果物と違って、いくら遅くても季節はずれになることはない。トルストイ(ロシア)」

「真に結ばれている夫婦にとっては、若さがなくなったからといって不幸ではない。共に年をとるということが、年をとるという辛さを忘れさせてくれる。モーロア(フランス)」

「事情が変われば己も変わるような愛、相手が心を移せば己も心を移そうとする愛、そんな愛は、愛ではない。 シェイクスピア(イギリス)」

「妻は、やさしくされることを望んでいるだけではない。やさしい心で理解されることを望んでいる。瀬戸内寂聴(日本)」

結婚には、幅広く奥の深い意味合いが含まれているようです。

婚姻届は「結婚届」とは言わない

戸籍に関する届け出の種類に「結婚届」はありません。結婚は、広義であり事実婚も含まれます。そのため、法律上の夫と妻となるためには、法律における結婚を指す婚姻という言葉を用いた「婚姻届」を提出する必要があります。

婚姻届を提出して結婚すると、受理された日からその効力が生じます。氏の共有や同居の義務、扶助義務、貞操義務、契約取消権、財産の帰属や婚姻費用の分担など法律で定められた義務や権利などが生じることになります。

事実婚である場合、結婚をしていても法律上の夫と妻ではありません。しかし、準婚として各種の社会保障の面において法律上の夫婦と同じ取り扱いを受けているものもあります。一方で、遺言以外においては配偶者の相続権はなく、税金の配偶者控除の対象とはならない、夫婦間の契約取消権は認められないなどの事実婚においては認められていない権利もあります。

入籍日と結婚式を挙げる日、どっちが記念日?

入籍をしてから後日、結婚式・披露宴を行うことが主流となっている今、入籍日と結婚式を挙げる日のどちらを結婚の記念日として捉えているのでしょうか。

入籍日は、ふたりの希望で好きな日を選ぶことができることから、ふたりにちなんだ日を入籍日に選んだり、クリスマスなどの年のイベント日を選んだり、語呂合わせで3月9日「サンキュー」など、ふたりらしい日を選んだりして、結婚記念日を忘れずにお祝いできるように選んでいる傾向が伺えます。

一方で、結婚式を挙げる場合、その日取りについては記念日としての意味合いより、季節やゲストや会場の都合などを主軸にして選ばれているようです。また、結婚式・披露宴を行わないスタイルの結婚も増えていることもあり、入籍日と結婚式を挙げた日とでは、入籍日を結婚記念日として捉えている人が多いようです。

その場合でも、結婚式を挙げた日は別の記念日として認識して、結婚記念日は入籍日だけれど、結婚式・披露宴をした日もふたりにとっての記念日としている、という人も少なくありません。ちなみに、入籍日にこだわっている派の中では、入籍日として、ふたりの交際がスタートした日を選んでいる人が比較的多いようです。いつを入籍日にするか、特にこだわらないというふたりもいます。その場合でも、入籍日を記念日として捉えていないということではなく、縁あって入籍した日が、ふたりにとっての新しい記念日として、受け止めているようです。

入籍することと結婚することは「=」ではない

入籍とは結婚とイコール(同義)ではない理由や間違って使っている人が意外と多くいることの歴史的背景などをご紹介してきました。現在もなお、同義に捉えている人が多いという背景には、入籍=結婚という意味で使い続けているマスコミの影響があるのかもしれません。

しかし、他人のことはともかく、できるなら自分自身は正しく言葉を使いたいものです。入籍という言葉をきっかけにして、結婚について戸籍や法律といった視点から見てみると、結婚するということの意味の深さや日本の家族の歴史など様々なことが学べ、気付かされます。ふたりの結婚がいつまでも幸せに続くように期待と願いを込めて、ひとつひとつ丁寧に結婚への道のりを歩んでいきたいですね。

クリエイタープロフィール
adviser
結婚式のマナーや式場紹介
ウェディングアドバイザー
プラコレ
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