2022.7.7

結納略式とは|段取りや結納品の内容は?

結納・顔合わせ基礎知識
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結納の品数、内容について

ふたつにわかれないという意味合いから品目は奇数に

結納品については、正式が9品、略式で7品、5品といずれも品数は奇数となるように贈られます。地域によって目録を数に入れたり入れなかったり、その他にも多少の違いがあるものの、少ないもので3品、関西では13品と多いところもあるようです。奇数にこだわるのは、2で割り切れないというところを奇数の特長として、結ばれたふたりがふたつに別れることのないようにと願いを込め、縁起を担いでいるためです。

長熨斗(ながのし)

熨斗はアワビを干して延ばしたものです。古くからアワビは不老長寿の食材とされてきました。そのアワビを長く延ばして干し、日持ちするようにしたことで、長寿の象徴とされるようになりました。貴重な食材でもあることから、祝いの際の贈り物として用いられます。祝儀袋などの右上に紙で作られた熨斗が付いているのを見たことがある人もいることでしょう。黄色く細長い紙がアワビを模したもので、そのアワビを紅白の紙で包み結んだものが熨斗です。結納の際には紙ではなく現物の長熨斗(干したアワビを長く延ばしたもの)を使います。

目録

結納品の一覧を記載したものです。奉書に、結納品を箇条書きにして記載します。毛筆で、縦書きにして書くことが基本です。自信がない場合にはプロの代筆を依頼してもよいでしょう。結納品の一覧を記した紙を折りたたんで、さらに別紙で包みます。表書きは「目録」とします。

金封

金封は結納金のことを指します。男性側から女性側へ贈る際には「小袖料」、「御帯料」と表書きします。新札を揃えて入れましょう。花嫁のために着物や反物を贈っていたものが現金となったもので、その名残が表書きに表れています。金額についてはっきりと決められていませんが、30万、50万、70万と、奇数でキリのよい数字を使い、漢数字の「八」が末広がりであることにちなんで80万も縁起のよい数字とされ使われています。相場としては西高東低という傾向となっていますが、一般的には100万円を包むことが最も多いようです。この場合、数えなくてもわかるように銀行等の帯封は付けたままにして包んでおきます。

結納金は男性側から女性側へと準備金として贈るものであり、経済力を示す意味合いもありました。女性側へ「いくら包みましょうか」と希望の金額を聞くのは失礼です。相場と大きく異なる金額を用意する場合には、さりげなく伝えておきましょう。

女性側からの結納は結納返しの習慣がある場合に行われます。結納返しの中心となるのは金封です。結納返しの場合には、地域にもよりますが「御袴料」と表書きをします。金額は関東では結納金の半額程度が目安となり、関西では結納返しがないところや、結納金の1割から2割を返すところなどがあります。

鰹節

昔は魚が酒肴として贈られていました。「勝男武士」、「勝男節」として武運を祈る意味合いもあります。「松魚料」と記し、松竹梅のひとつである松の形に似た鰹節を縁起物として贈るという意味もあります。酒肴料として現金を包むところもあります。

するめ

噛めば噛むほど味の出るするめにちなんで、人として味わいあるよき夫婦になるようにとの願いを込めて贈られます。

こんぶ

「よろこぶ」と「こ(ん)ぶ」を掛けて、縁起物として贈ります。こんぶは生命力に溢れ繁殖力が強いことから、元気な子供を授かりますようにとの願いも込められています。

末広(すえひろ)

白い扇子のことを指します。扇子を開いた形が末広がりであることから、幸せがこれから末広がりに大きくなっていくようにという願いを込めて贈られます。白は純真無垢を象徴しています。結納では1対の末広を贈ります。

ともしらが

麻糸の束を指します。白髪をイメージしたもので、夫婦ふたりともに白髪となるまで仲良く長生きするようにとの願いを込めて白くした長い麻糸を髪の毛の束をイメージして贈ります。麻のように強い絆で結ばれるようにとの願いも込められています。

やなぎだる

酒樽にちなんで「家内喜多留」と記して贈ります。角樽を贈る地域もあり、沖縄では泡盛が定番です。清酒料として現金を包むところもあります。

結納品を省略し、婚約指輪の贈呈のみを行う場合もあり

結納品は、日本の伝統の中で慶事に重用されたり縁起物として贈られたりする品物や現金が主な贈り物となります。時代の流れとともに、結納金以外は形式的な要素が強くなっています。そのため、形式的な要素はできるだけ排除して、現実味のある結納をしっかり行いたいという要望から、結納品を3品にまで簡略化した結納を行うケースも少なくありません。婚約指輪の贈呈を結納の主軸となる儀式にしたり、結納金と目録と婚約指輪の3品を結納品として贈呈したりと、結納の在り方にも変化がみられるようになりました。結納の基本的な考え方やポイントを押さえることで、現代らしい結納にすることも可能です。

結納は他人同士が夫婦となるうえでひとつのけじめとなる

正式に略式、多様な地域性、形式的な要素など結納について知ろうとしているのに、かえって結納はわかりにくい、堅苦しいというイメージを抱いてしまっている人も少なくありません。そのような印象を与えてしまう結納は本当に必要なのでしょうか。その疑問に正解はありませんが、長い歴史の中で、日本で続いてきた結納という婚約の儀式を、人生における節目のひとつに加えることの意味は小さくはありません。

結納により日本の伝統やしきたりを知り、日本人が大切にしてきた精神を学ぶことができます。何より、結婚に至る前に婚約の儀式を行うことで、結婚に至る前に一段階を踏み、恋人から婚約者へと変わるけじめとなると考えられます。日本のしきたりである結納にこだわることなく、婚約披露パーティーを開くのでも構いません。ぜひ、結婚へのステップのひとつとして結納、婚約の儀式について考えてみてください。

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