2018.6.23

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結納略式とは|段取りや結納品の内容は?

結納・顔合わせ基礎知識
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結納が簡略化してきたのは江戸時代末期から明治の頃だと言われています。この頃から結納品の一部として現金が贈られるようになりました。その後、昭和の戦前戦後を経て結納の形式や結納品に変化があり、ようやく現在の結納の形式が定着してきたといわれています。しきたり通りに行う結納を正式結納と呼ぶのに対して、簡略工場化してきた結納を指して略式結納と呼びます。略式の結納は結納品の一部が現金化したこと以外にも簡略化したことがいくつかあります。略式とはいったいどのような点が簡略化された形式の結納なのでしょうか。ここでは、略式結納についてご紹介します。

略式結納ってなに?

略式結納とは正式からいったい何を省略してしまった結納なのでしょうか。実は正式結納のポイントをひとつでも省略すると略式結納となります。

正式結納であるポイントは、

・両家それぞれの自宅が会場となること
・仲人夫妻が両家の自宅間を行き来して結納の使者を務めること
・結納品は地域性があるけれど基本的には9品揃えること

などです。現在一般的となっている形式は、一つの会場に両家が集合して、仲人を通さずに行う結納です。

しかし、最も主流であるこうした結納のやり方も、正式のポイントの一部を省略しているため、略式結納となります。時代の中で最初に簡略化されたのは結納品であり、その一部が結納金となりましたが、結納金が入ること=略式とはなりません。略式・正式も時代の中で移り変わりますので、現在、略式と呼ばれている形式が長く受け継がれていけば本式になる可能性もあります。略式は時代とともに形式が移り変わったものであり、略式=NGではないのです。

略式結納をする際の段取り

結納の場所は?

略式での結納の場所は、正式とは異なり一か所です。ひとつの会場に両家が集まり、結納と結納返しを行うことが前提となります。男性側女性側どちらかの自宅のみを使うか、または別途専用の会場を借りたり設けたりすることになります。

結納は婚約にあたって男性側が女性側の自宅へ酒肴を持って訪れ、食事を共にしたことが形になっていったものだと言われています。そのため、女性側の自宅を使う場合が多いようです。自宅ではない会場としては、ホテルや料亭、専門会場など、結納後に両家での食事会を開きやすい場所が好まれる傾向にあり、結納プランを打ち出している会場もあります。略式であれば結納の場所を自分達で選ぶことができますので、双方の自宅の中間地点にある、交通の便がよいなど、自分達に合った場所に決めましょう。

仲人は立てるか?

仲人は夫婦で両家の間を往来して結納の使者を務めていました。仲人は結納の儀式においても、口上を述べたり、結納品を贈る補佐をしたりして夫婦で結納式の進行を行っていたのです。仲人を立てなければ、進行は自分達で行うということになります。進行に係る口上は男性側の父親が務めることが多いのですが、男性本人が務めても構いません。結納品を相手の元へと運ぶのはそれぞれの母親、またはホテルなど会場のスタッフに依頼することもあるようです。

仲人を立てる際は、お見合いであればふたりを引き合わせた人、恋愛結婚であるなら、職場の上司や学校の恩師、ふたりをよく知る円満な夫婦に依頼します。仲人とは、ふたりの結納はもちろん結婚式・披露宴で媒酌人として携わり、その後の生活の中においても後見人のような存在として長いお付き合いをすることになります。

最近は、結納、結婚式・披露宴ともに仲人を立てないスタイルが主流となっています。結納において仲人を立てるかどうかは、結婚式・披露宴にも関わることですので、両親にも相談しながら決めましょう。

結納品の数、内容

結納品は9品を正式として奇数となる品数を揃えるとされています。偶数はふたつに割り切れてしまうため、縁を結ぶふたりの絆が切れることのないようにという願いを込めて、7品、5品と奇数となるように結納品を用意します。奇数であっても最小は3品までと心得ましょう。

正式には、長熨斗(ながのし)、目録、金封(結納金)、鰹節、するめ、こんぶ、末広(すえひろ)、ともしらが、やなぎだるの9つとなっています。略式では、7品(正式から鰹節、やなぎだるを除く)、5品(正式から鰹節、やなぎだる、するめ、こんぶを除く)と品数が減っていきます。3品とする場合、中心となるのは結納金です。婚約指輪や目録を加えて3品とすることもありますが、3品の場合には特に習慣としての決まりはありません。

食事会の内容や費用分担

結納が終了したら、食事会を行うことが多いようです。結納に係る費用をはじめ、食事会の費用はどのように分担したらよいのでしょうか。

結納については、それぞれが用意した結納品の費用は男性側女性側のそれぞれが支払います。結納を自宅ではなく別の会場を借りて行った場合は、会場代などについて折半するケースも少なくありません。伝統的な意味合いを考えると結納の費用は女性側が持つことになります。これは結納が男性側から女性側へと結納品を贈ることが儀式の中心となっているため、労うのは結納品を受け取る女性側になるためです。本来は女性側の自宅でおもてなしが行われていたということもあり、結納のおもてなしなどに係る費用は女性側が負担するのがならわしだと言えます。その出費を補うために男性側からは結納品の中に酒肴料が包まれています。しかし、この限りではありませんので、両家やふたりの話し合いにより事前に決めておきましょう。

結納後の食事についてはコースやセットなどを予約しておき、人数に応じてそれぞれが負担してもよいでしょう。どちらかが遠方で宿泊を伴う場合などは、交通費宿泊費で一方だけに負担が大きくならないように配慮しましょう。

費用の分担が決まったら、次は本人が負担するのか両親が負担するのかを確認しましょう。結納は元来、両家の間で行われるものでした。従って結納に係る費用は両家の両親が負担しており、結納金の受け取りも両親でした。費用の負担の在り方によっては、結納を本人同士の結納として行うのか、家同士の結納として行うのかという意味合いも含んできます。結婚式・披露宴の費用にも繋がってきますので、本人同士、また両親と結婚にかかるお金の話をしっかりとしておきましょう。

結納の品数、内容について

ふたつにわかれないという意味合いから品目は奇数に

結納品については、正式が9品、略式で7品、5品といずれも品数は奇数となるように贈られます。地域によって目録を数に入れたり入れなかったり、その他にも多少の違いがあるものの、少ないもので3品、関西では13品と多いところもあるようです。奇数にこだわるのは、2で割り切れないというところを奇数の特長として、結ばれたふたりがふたつに別れることのないようにと願いを込め、縁起を担いでいるためです。

長熨斗(ながのし)

熨斗はアワビを干して延ばしたものです。古くからアワビは不老長寿の食材とされてきました。そのアワビを長く延ばして干し、日持ちするようにしたことで、長寿の象徴とされるようになりました。貴重な食材でもあることから、祝いの際の贈り物として用いられます。祝儀袋などの右上に紙で作られた熨斗が付いているのを見たことがある人もいることでしょう。黄色く細長い紙がアワビを模したもので、そのアワビを紅白の紙で包み結んだものが熨斗です。結納の際には紙ではなく現物の長熨斗(干したアワビを長く延ばしたもの)を使います。

目録

結納品の一覧を記載したものです。奉書に、結納品を箇条書きにして記載します。毛筆で、縦書きにして書くことが基本です。自信がない場合にはプロの代筆を依頼してもよいでしょう。結納品の一覧を記した紙を折りたたんで、さらに別紙で包みます。表書きは「目録」とします。

金封

金封は結納金のことを指します。男性側から女性側へ贈る際には「小袖料」、「御帯料」と表書きします。新札を揃えて入れましょう。花嫁のために着物や反物を贈っていたものが現金となったもので、その名残が表書きに表れています。金額についてはっきりと決められていませんが、30万、50万、70万と、奇数でキリのよい数字を使い、漢数字の「八」が末広がりであることにちなんで80万も縁起のよい数字とされ使われています。相場としては西高東低という傾向となっていますが、一般的には100万円を包むことが最も多いようです。この場合、数えなくてもわかるように銀行等の帯封は付けたままにして包んでおきます。

結納金は男性側から女性側へと準備金として贈るものであり、経済力を示す意味合いもありました。女性側へ「いくら包みましょうか」と希望の金額を聞くのは失礼です。相場と大きく異なる金額を用意する場合には、さりげなく伝えておきましょう。

女性側からの結納は結納返しの習慣がある場合に行われます。結納返しの中心となるのは金封です。結納返しの場合には、地域にもよりますが「御袴料」と表書きをします。金額は関東では結納金の半額程度が目安となり、関西では結納返しがないところや、結納金の1割から2割を返すところなどがあります。

鰹節

昔は魚が酒肴として贈られていました。「勝男武士」、「勝男節」として武運を祈る意味合いもあります。「松魚料」と記し、松竹梅のひとつである松の形に似た鰹節を縁起物として贈るという意味もあります。酒肴料として現金を包むところもあります。

するめ

噛めば噛むほど味の出るするめにちなんで、人として味わいあるよき夫婦になるようにとの願いを込めて贈られます。

こんぶ

「よろこぶ」と「こ(ん)ぶ」を掛けて、縁起物として贈ります。こんぶは生命力に溢れ繁殖力が強いことから、元気な子供を授かりますようにとの願いも込められています。

末広(すえひろ)

白い扇子のことを指します。扇子を開いた形が末広がりであることから、幸せがこれから末広がりに大きくなっていくようにという願いを込めて贈られます。白は純真無垢を象徴しています。結納では1対の末広を贈ります。

ともしらが

麻糸の束を指します。白髪をイメージしたもので、夫婦ふたりともに白髪となるまで仲良く長生きするようにとの願いを込めて白くした長い麻糸を髪の毛の束をイメージして贈ります。麻のように強い絆で結ばれるようにとの願いも込められています。

やなぎだる

酒樽にちなんで「家内喜多留」と記して贈ります。角樽を贈る地域もあり、沖縄では泡盛が定番です。清酒料として現金を包むところもあります。

結納品を省略し、婚約指輪の贈呈のみを行う場合もあり

結納品は、日本の伝統の中で慶事に重用されたり縁起物として贈られたりする品物や現金が主な贈り物となります。時代の流れとともに、結納金以外は形式的な要素が強くなっています。そのため、形式的な要素はできるだけ排除して、現実味のある結納をしっかり行いたいという要望から、結納品を3品にまで簡略化した結納を行うケースも少なくありません。婚約指輪の贈呈を結納の主軸となる儀式にしたり、結納金と目録と婚約指輪の3品を結納品として贈呈したりと、結納の在り方にも変化がみられるようになりました。結納の基本的な考え方やポイントを押さえることで、現代らしい結納にすることも可能です。

結納は他人同士が夫婦となるうえでひとつのけじめとなる

正式に略式、多様な地域性、形式的な要素など結納について知ろうとしているのに、かえって結納はわかりにくい、堅苦しいというイメージを抱いてしまっている人も少なくありません。そのような印象を与えてしまう結納は本当に必要なのでしょうか。その疑問に正解はありませんが、長い歴史の中で、日本で続いてきた結納という婚約の儀式を、人生における節目のひとつに加えることの意味は小さくはありません。

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