胸がキュンとなる!結婚式での花嫁の手紙の書き方
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結婚式の披露宴は家族や親族、日頃お世話になっている方々に、二人が無事に結婚をしたことを伝えて感謝し、新たな家庭を築くに当たってよろしくお願いしますとご挨拶をする宴です。さまざまな形の披露宴がありますが、花嫁からの手紙の朗読は、披露宴の演目のなかでも特に重要な場面の一つです。
- 目次
結婚披露宴で手紙を読む意味とは?
花嫁からの手紙は、ここまで育ててくれた親御さんなどに、感謝の気持ちを伝えるためのセレモニーです。親御さんなど家族に向けての手紙ですが、他のゲストにとっても、花嫁と家族との絆が感じられる、感動のシーンとなるからです。
花嫁にとっても、改めて親御さんとの関係やこれまで歩んできた人生を振り返るよい機会になります。人前で手紙を読むのは恥ずかしいかもしれませんが、後から結婚式を振り返ったときに、あの場で感謝の気持を伝えられてよかったと感じられる、大切な思い出になるはずです。
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印象的な手紙を書くためには?
手紙は自分の思いを、相手に伝えるのが目的の文章です。花嫁の手紙では、これまで育ててもらった感謝の思いを伝えるのが目的となります。
「育ててくれてありがとう!」という思いは共通でも、その伝え方は千差万別です。それは、それぞれが育った環境が異なるからです。手紙を書く前に、何を伝えたいのかを考え、メモしておくと書きやすくなります。
恥ずかしくて面と向かっては、なかなか伝えられない感謝の気持ちを聞いてほしい……。反抗したり心配をかけたりした過去の自分の言動を謝りたい……。苦労して育ててくれたことを、みんなにも知ってほしい……など。何のために、誰に向けて、何を伝えたいのか、手紙の目的を明確にしてから書くようにしましょう。何も考えずに、いきなり手紙を書いたのでは、最も伝えたい内容がぼやけてしまいます。
手紙の長さは、ゆっくりと声出して呼んで、3分~4分程度。文字数にすると、およそ800文字~1000文字が目安です。
そして手紙の構成は、書き出し→本文→結びという形式で書いていきましょう。書き出しは、手紙の導入部分となります。本文は、具体的なエピソードや結婚生活に向けての決意などを書きましょう。最後の結びは、手紙の締めくくりです。それでは、文例を交えながら、花嫁の手紙の書き方をみていきましょう。
書き出しでゲストや家族へ挨拶・呼びかけを
書き出しは、ゲストへの挨拶や親御さんへの呼びかけの文章から始めるのが一般的です。
ゲストへの挨拶では、結婚式・披露宴に出席してもらったことへのお礼と、この場で親への手紙を読むことの許可を得る一文から始めましょう。文例としては……
皆さま、本日は私どもの結婚式にご列席いただき、厚く御礼申し上げます。この場をお借りして、私から両親への感謝の手紙を読ませていただくことをお許しください
……などとなります。
親御さんへの呼びかけでは、これから感謝の言葉を伝えたいと呼びかけます。文例としては……
お父さん、お母さん、これまで暖かく見守りながら、大切に育てていただきました。本当にありがとうございます。今日、結婚式を迎えることができたのも、お父さんとお母さんのお蔭です
……などとなります。
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本文では具体的なエピソードを紹介
書き出しのあと、いよいよ本文へと移ります。本文ではこれまでの思い出や、エピソードを紹介します。また、これからの生活への意気込みを伝えて、いつまでもあなた方の娘であること、これからもよろしくねとお願いしましょう。例えば……
小さい頃はクラスで一番小柄で、それがコンプレックスでした。でもお母さんは、おいしいご飯を食べていっぱい運動して、ぐっすり眠ったら自然と背がのびるわよと、明るく励ましてくれました。毎日おいしいご飯を作ってくれたこと、とても感謝しています。ありがとう。
……など。また、お父さんとのエピソードでは……
疲れているのに休みになると、車でいろいろなところに連れていってもらいましたね。お父さんの運転で、初めての場所に訪れるたびに、こんなに遠くまで連れてきてくれてお父さんはすごいなーと感動したものです。いろいろなことに興味をもって取り組めるようになったのは、お父さんのお蔭だと思っています
……など、心に残っている具体的なエピソードで感謝の気持を伝えましょう。
そして、これからの生活に対する意気込みと、幸せになるから心配しないでね!という気持ちを伝えましょう。
文例としては……
私は○○さんと、これから新たな家庭を築いていきます。お父さんとお母さんのように、明るくて帰ってくるとホッとできる家庭を目指したいと思います。二人で幸せになるから、どうか安心して見守っていてくださいね
……などと伝えましょう。
結びで今後もよろしくとお願いしよう
最後は結びの文章でしめくくります。結びでは書き出しと同じように、ゲストや親御さん、家族に向けて締めとなる言葉を伝えます。特に、新郎の親御さんへの一言を添えると、両家の絆を深める意味でも喜ばれるでしょう。皆さんに改めて感謝の言葉を述べるとともに、これからも見守って応援してくださいとお願いしましょう。
まず、ゲストへの挨拶の文例としては……
今日という日を迎えられたのも、皆さまのお蔭と感謝いたします。未熟な私たちですが、これからもご指導いただけますようお願い申し上げます
……など。親御さんへの感謝の気持ちとしては……
お父さん、お母さん、わがままも言いましたが、大切に育ててくださったことを感謝いたします。これからも、見守ってくださいね……など。
新郎の親御さんへの挨拶文では……
○○さんのお父さん、お母さん。至らないところの多い私を、家族として温かく迎えていただき、ありがとうございます。これから、末永くお願いいたします……
など、新しい家族としてよろしくお願いしますの気持ちを伝えるのが一般的です。
花嫁の手紙ではココに気をつけよう!
次に、花嫁の手紙で気をつけることを確認しておきましょう。
まず、封筒と便箋の色は、花嫁らしく白が一般的です。披露宴で手紙を読んだ後は、その手紙を封筒に入れて手渡します。いくら白が良いといっても、事務用の封筒と便箋では味気ないですね。上質な紙を使ったものや、花などの模様がエンボス加工で浮き彫りのようになったものなど、白い便箋と封筒でも素敵なデザインのものを選びましょう。
また、結婚式に間に合うように、早めに書き終えておくことも大切です。結婚式は準備をすることが多く、何かと忙しいと思いますが、少しずつでも構いませんから、文章を考えておきましょう。文章を考えて下書きをし、便箋に書く作業は、予想以上に時間がかかります。
前日なって、慌てて書く事態になるのは避けたいものです。できれば式の1週間前までには、遅くとも式の2日前には仕上げるようにしましょう。
また、忌み言葉や重ね言葉を使わないことも大切です。冠婚葬祭では縁起を担いで、言葉遣いにも気をつける必要があります。披露宴のスピーチでもそうですが、花嫁の手紙でも同様です。結婚式では別れや不幸を予感させる言葉は、忌み言葉や重ね言葉として、避ける習慣があります。
気をつけたいのが、二人の別れを連想させる忌み言葉です。別れるや離れるや壊れるなど、さまざまな言葉があります。
また、重ね言葉といって、繰り返すことを連想させる言葉も、離婚につながる言葉として嫌われます。例えば、くれぐれも、たびたび、日々、たまたまなど。このほか、繰り返し、再び、重ねてといった繰り返しを連想させる言葉も使わないのがお約束です。
手紙でうっかり書いてしまいやすいのが、
部活の試合で負けてしまったことがありました……。
負けたは忌み言葉になるので、勝てなくてと言い換えましょう。
このほかにも……、これからはお父さんとお母さんとは遠く離れて暮らすことになりますが……、
離れてという言葉は離婚を連想させるので避けたほうが無難です。これからは二人で力を合わせて新たな地で家庭を築いていきますなどと言い換えましょう。
結びの文章では……、
最後になりましたが、本日は私たちのために、わざわざお運びいただきありがとうございました。短い時間ではございましたが、忘れられないひと時となりました。重ねて感謝申し上げます。
上の手紙の場合、最後、わざわざ、短い、忘れ、重ねてと、5つもの忌み言葉や重ね言葉が使われています。ただ、披露宴に列席する人も、言葉遣いを厳しくチェックしているわけではありません。別れる、悲しい、不幸になるなど、明らかに忌み言葉とわかる言葉を避けていれば、それほど神経質になることはないでしょう。しかし、言葉遣いに厳しい親族や、気難しいゲストがいるかもしれませんから、手紙を書き終えたら、忌み言葉や重ね言葉が使われていないか確認しておきましょう。
気持ちを素直に伝えましょ!