2022.7.7

結納金の相場って?結納についての慣例や金額のマナーとは

結納・顔合わせ基礎知識
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結納で贈られる品物の中において、現在主軸となっているものは「結納金」です。金額が多いほど男性側の経済力を示すとも言われ、また、縁起のよい数字で贈るというしきたりもある結納金について、実態がわかりにくいというイメージを抱いている人も少なくありません。相場として男性の給与の2~3ヶ月分が目安と言われているものの、実際に包んでいる金額が分かりにくいために、一体いくら包んでいるのか気になりますよね。ここでは、結納金の相場や結納金の金額に関するマナーなど、受け継がれてきた結納金のしきたりについてご紹介します。

目次
  1. 結納金とは
  2. 結納金の相場は?
  3. 金額の決め方
  4. 新札で用意しよう
  5. 結納の相場や地域性について入念に下調べを

結納金とは

男性側から贈られ、嫁ぐ際の支度金という意味合いが強い

結納金は今では結納=結納金というイメージを抱くほどの存在感となっていますが、結納金が贈られるようになったのは江戸時代末期あたりからだと言われています。それまでは着物や反物など現物で贈られていました。実は結納金を包む際、表書きには結納金という言葉は使われません。着物や反物を贈っていた名残から、結納金を包んだ表書きには「御帯料」や「御帯地料」、「小袖料」と記されています。

こうしたしきたりの名残から結納の歴史を知ることができます。時代とともに簡略化して、現物が現金となって贈られるようになったことで、結納金は着物や反物に限らず、嫁ぐ際の女性の支度金という意味合いが強くなりました。結納金の金額が男性側の経済力を示すものだとも言われていたのはそのためです。

結納品の品数は正式で9品、略式で7品または5品

結納金が主軸となっている現在の結納においても、結納金だけを贈るケースは少なく、結納の伝統や形式を重んじて正式には9品、略式では7品、5品を揃えて贈ることが定番となっています。形式的なことはできるだけ排除しつつ、結納で結納金だけを贈りたいと希望するケースでも、結納金に熨斗や目録、または婚約指輪をセットにして3品で贈ることをおすすめします。日本では、特に慶事に際して縁起を担ぐことがよしとされてきました。結納品の品数についてもふたつに割り切れてしまう偶数ではなく奇数がよいとされています。また、ひとつだけの品物では素っ気ないということからも、結納という儀式において結納金を渡す際には、3品は揃えておきたいものです。

一般的に「西高東低」と言われるが、金額に決まりはない

結納金の金額の相場には地域性があります。婚礼を比較的華やかに行ったり、結納などのしきたりを重んじたりしている地域では結納金も高額になる傾向があります。一般的に「西高東低」と言われていて、関西や中国・四国地方が最も高く、次いで関東・東北地方、九州地方、北海道となっています。地域による結納金の平均値には70万円から100万円前後と開きがありますが、どの地域においても結納金の具体的な金額に対する決まりはないようです。

結納金の相場は?

結納品約16.9万円

結納品として揃える品物には正式で9品、略式で7品、5品があり、略式化の傾向があります。関東での正式の9品とは、長熨斗(ながのし)、目録、金封(結納金を指します)、勝男武士(かつおぶし)、寿留女(するめ)、子生婦(こんぶ)、友白髪(ともしらが)、末広(すえひろ)、家内喜多留(やなぎだる)を指します。7品では、正式から勝男武士、家内喜多留を除き、5品では、正式から勝男武士、家内喜多留、寿留女、子生婦を除きます。

地域によっては10品を超える結納品を用意したり、華やかに水引で飾ったりと様々なケースがありますが、結納品にかける費用の全国的な相場は約16.9万円となっています。この中には結納品以外の関連費用として、会場で結納品を飾る白木台や結納品を入れておく結納箱、結納品を包む風呂敷、結納返しに対する受書などの費用も含まれています。結納金以外にも家内喜多留や松魚料として酒肴の現物の代わりに現金を包む地域がありますので、結納品を選ぶ際には地域性の確認も大切です。

最近では、専門店や結婚式場などで結納セットとして販売されていて、結納品一式を購入することが簡単にできるようになっています。インターネットからでも注文が可能です。結納品のランクは結納金に合わせて決めるとも言われていますので、注文する前に一度相談することをおすすめします。

また、結納後には両家で食事会を行うことが主流となっています。結納や食事会の会場には、略式であれば女性側の自宅または、料亭やホテル、専門会場などが選ばれています。自宅以外を会場にした場合、結納と食事会を合わせた結納の会場費用も必要となります。食事会の費用は、結納品を贈る男性側を自宅で女性側がもてなすことに由来して、女性側が持つことが多かったのですが、現在は両家が折半する傾向にあります。

結納金約94.3万円

地域によって平均値に違いのある結納金ですが、全国的に見てみると、結納金の平均額は約94.3万円となっています。金額に決まりがないとしながらも、100万円がひとつの具体的な目安となっているようです。最近では、結納返しで返す分を差し引いた金額を結納金として贈り、結納返しは行わないとする合理的なスタイルも見られるようになりました。

結納金のほかに酒肴料を現金で包んだり、婚約記念品として婚約指輪を結納品のひとつとしたりする地域もあります。結納金以外にも費用がかかることを前提として、自分達に見合った金額を決めていきましょう。

キリのよい100万円を贈る人が最も多く、ついで50~100万円が多い

慶事である結納では、結納金の金額も縁起を担ぐというならわしがあります。現在も、偶数ではなくふたつに割り切れない奇数が好まれ、また、キリのよい金額で贈られる傾向があります。50万、70万や、漢数字の「八」が扇形で末広がりであることから縁起がよいとされ80万も用いられます。偶数であっても1桁大きい金額である100万は「1本」とも呼ばれ、結納金として贈られる最も多い金額となっています。

縁起の悪い4や9のつく金額は避ける

慶事に際して縁起にこだわるなら、「死」や「苦」を連想させる「4」や「9」は避ける傾向があります。贈り手側が縁起にこだわらないという考えを持っていたとしても、受け手側やその親族の中には縁起を気にする人がいる可能性もあります。また相手側への配慮からも「4」や「9」の付く金額を贈ることのないようにしておきましょう。

金額の決め方

見合い結婚と恋愛結婚、両家の地域差や親戚関係などが絡んでくる

結納金の金額は様々な条件で決めていきます。地域の相場や兄弟姉妹、親戚の結納金の金額などは参考にしておきたい金額です。また、見合い結婚する場合の結納では家と家との結び付きとしての意味合いが強くなったり、仲人を立てたりすることで恋愛結婚での結納の場合より高額になる傾向があります。結納を交わすことを決めたら、まずは身近で結納を交わした人の具体的な結納金の金額をさりげなく聞いておきましょう。金額の違いを比較されてしまうなどのトラブルを回避することにも繋がります。結納金のほかにも揃える結納品などについて聞いておくと自分達の結納品を決める際にも参考になります。結納金の金額や結納品を決めるときには、両親からの意見や情報もしっかり聞いておくことをおすすめします。

両親に相談するポイントはもうひとつあります。結納金や結納に係る費用は誰が出すのかということです。家と家との結び付きが重視される結納では、結納金はもちろん結納に係る費用は両親が出すものでした。この場合は受け取りも両親となります。本人同士の結び付きが結婚の基本となった現在は、結納金や結納に係る費用は本人が出すことが多くなりました。

しかし、慶事に際して両親から経済的に援助したいという希望がある場合や、本人達から経済的援助をお願いする場合など様々であり、費用の出所について決まりはありません。結納金の使い道についても、結婚後の生活に充てたり、挙式・披露宴の不足分としたり、両親が受取人となって使い道を決めたりと多様化しています。結納をきっかけに、挙式・披露宴に係る費用を含めて経済的な具体的な話を両親ともすることは大切なことです。結婚は親からの経済的な自立も意味していますので、まずはふたりの間で自分達なりの考えを話し合ってまとめておきましょう。

結納金の金額を決める主導権は贈り手である男性側にあります。女性側に相談したり、さりげなく聞いたりするのは構わないのですが、女性側に希望の金額を聞いたり、一方的に相場から大きくかけ離れた金額を用意したりするのはマナー違反となります。希望の金額を聞かれても答えにくいものですし、多額にせよ少額にせよ、女性側も結納に対して結納返しの準備がありますので、一方的に決めてしまうと結納を互いに交わすという精神が生かされなくなってしまいます。

結納日には結納と結納返しが行われることが多いため、男性側は女性側に対してどのような形式でどの程度の金額の結納を予定しているかを伝えておく必要があるのです。男性側から贈られる結納金に対して、結納返しがある地域では、女性側からも「御袴料」として現金が包まれます。女性側からの結納金とも言える御袴料は、地域によって相場が異なり、関東では半返しと呼ばれるように結納金の半額を包んで返すのがならわしです。関西では男性側が女性側に贈るのが結納であり、お返しはしないという地域もあります。結納金は女性側の結納返しの品の中でも主軸となるものです。お互いに同等または、男性側からの結納品より少し控えめに結納返しの品を用意するのが、結納返しのマナーだとされています。

結納金の金額を決める際には、結納返しのしきたりの有無なども参考にすることができます。結納返しを行わずに、結納返し分だけ差し引いた金額を結納金として贈るとした合理的なケースも増加傾向にあります。

新札で用意しよう

枚数が多いので、1~2週間前に銀行に新札の予約をしておくと確実

慶事で贈る現金は、新札で用意するのがしきたりです。結納金は相場から考えると多額の新札が必要となります。新札の一万円が100枚も銀行にいつも必ずあるとは限りません。結納金以外にも結納品の中で現金を包む場合もありますので多めに新札を用意しておくと安心です。新札への交換の方法としては、持参した100万円を新札に交換してもらうか、銀行口座から出金する際に新札で用意してもらうかを選ぶことができます。どちらにしても現金を先に用意しておく必要があります。手続きには、金額や方法によっては手数料がかかる場合もあります。

目的を伝えれば銀行に新札の予約をしておくことができますので、余裕を持って結納日の1~2週間前には銀行に行って問い合わせたり、予約をしたりしておきましょう。銀行のひとつとして、ゆうちょ銀行でも新札に交換できるところがあるようです。との郵便局でも対応しているとは限りませんので、一度問い合わせてから出かけましょう。

新札は新券とも呼ばれ、真剣な気持ちに通じると言われています。ぜひ結納に合わせて用意しておきたいものです。

銀行の帯封はつけたままでよい

結納金が100万円を超える場合、銀行で100万円ごとに付けられた帯封は外して包むほうがよいのか、付けたままでよいのか迷う人が多いようです。実はどちらでもよいとされているのですが、最近では帯封があることで金額がわかりやすく、見栄えも美しいため帯封は付けたままにする傾向があるようです。しかし、本当のところは包まれた金額をその場で確認するべきだとされているところ、最近では銀行の帯封を信頼してその場で数えないことのほうがスマートだとしているようです。

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