結納金,使い道

2017.6.21

いただいた結納金は誰のもの?正しい使い道とは?|結納金の基礎知識

結納・顔合わせ基礎知識
farny
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結納では、地域によっても異なりますが、7~9種類の結納品が用意されます。その中のひとつである結納金は男性の経済力を表すものであり、女性の結婚準備金として贈られてきたものですが、時代と共にその使い方に変化がみられるようになりました。結納で男性から女性に贈られた結納金はいったいどのように使われているのでしょうか。結納の歴史から、受取人は誰なのかといったことまで、結納金の使い道にまつわる習わしや傾向をご紹介します。

いただいた結納金、使い道はどうする?

結納金,使い道

そもそも結納金の意味や由来は?

元来、結納の品に現金はありませんでした。結納の始まりは、婚約の証として男性が女性の家へ酒肴を持参して宴を開いたことにあると言われています。時代とともに女性の嫁入り準備として、着物や反物を男性が贈るようになっていったものが現金となり、現在の結納金となっています。結納金に「帯地料」「小袖料」などと書く地域があるのはその名残です。

結納金については「なし」にしたいという人が増えている一方で、他の結納の品は省いても結納金だけは贈りたいとする人もいて、そのスタイルは多様化しています。

新郎側の家から新婦側の家へ贈られる結納金

結婚が家と家との結び付きという意味合いが強かった時代から結納は行われており、その背景から結納は家と家とで行われる婚約の儀式でした。従って、結納金も家から家へと贈られるものでした。ちなみに、関東では正式には9品目が結納品として男性家から女性家と贈られることが一般的です。長熨斗(ながのし)、目録、金包、松魚節(かつおぶし)、寿留女(するめ)、子生婦(こんぶ)、友志良賀(ともしらが)、末広、家内喜多留(やなぎだる)です。略式では7品目、5品目と長熨斗、目録、金包のみをセットにした3品目があります。

この中で金包が結納金を包んだもので、地域によっては御帯料、小袖料などとも記されます。略式での結納が増加したことから、結納=結納金というイメージにつながりやすくなってしまったようです。実際には、多くの結納品が男性から女性に贈られており、同様に女性から男性へも結納返しが行われてきました。

一般的には結納金は女性側の家へ贈られるもの

結納金,使い道

結納金は、男性の家から女性の家へと贈られる花嫁の衣裳代としての意味合いの強いものでした。現在の結婚式・披露宴においても、個人差があるとはいえ、衣裳代は女性の方が高額になる傾向があります。結婚式・披露宴にかかった費用は、ふたりがそれぞれに招待した人数や、誰のために使ったのかなどによって男性側と女性側の負担額を決めることが多いようです。そのため、女性側の負担が大きくなりがちです。

昔と今とでは使い道にも変化がみられますが、結納金の意味合いの中には女性側の金銭的負担を軽減させるという心遣いが含まれています。今では結婚式・披露宴はふたりの主催で開かれることが多くなりましたが、歴史的に結婚に係る様々な儀式は家が行ってきました。その名残として女性側の結婚に係る費用の負担を軽減させるために贈られる結納金は、今でも家から家へと贈られる形式が一般的です。

使い道は女性側の両親が判断するのが習わし

結納金,使い道

結納金は男性側の家から女性側の家へと贈られるのが習わしであることから、その使い道も女性側の両親が判断することが習わしとなっています。実際のところ、その半額程度は結納返しに使われることが多いようです。結納返しとは、女性側から男性側へ、頂いた結納品に対してお礼としてお返しすることを指します。地域によって結納金の半額程度を返すのが一般的であったり全く返さないという地域もあったりと様々です。

結納返しにも地域性がありますが、長熨斗(ながのし)、末広、金包、子生婦(こんぶ)、寿留女(するめ)、家内喜多留(やなぎだる)、友白髪(ともしらが)、勝男武士(かつおぶし)、目録の9品目が贈られるのが正式です。金包には、御袴料と記す地域もあります。主要な品目は金包となり、時計などといった婚約記念品を添えて贈るケースもあります。結納、結納返しともに、金包以外は現在となっては縁起を担ぐ形式的な意味合いが強くなっていることは否めませんし、地域性もありますが、結納金の半額程度は結納返しにかける傾向にあるようです。

さて、結納金の使い道についてですが、両親の考え方により様々です。女性本人に使い方を任せてもらえる場合もあれば、結婚式・披露宴用にと目的を指定して必要なときに預けてくれる場合もあります。もし、新生活の準備に使いたい、花嫁衣裳に使いたいなどといった要望がある場合には、直接両親に相談や交渉をしてみることをおすすめします。

親の意向によっては女性本人が使い道を決めることも

結納金,使い道

男性側から女性側へと贈られた結納金は親が受取人となります。そのため、使い道を女性本人が全く知らないという場合がある一方で、女性本人に使い方を一任してくれる場合もあります。伝統的に受取人が女性側の両親であることが習わしとして決まっていても、実際の使い道は両親の自由です。両親が女性本人に任せると言ってくれるなら、それでOKだということになります。

結納、結婚式・披露宴、新婚旅行、新生活とそれぞれにお金がかかります。自分達ふたりで出せる金額や補助してもらいたい金額など概算で出してみて、ふたりなりに考えをまとめておくと話がすすめやすいでしょう。結納金とは別に、両親が結婚に関して費用を負担してくれる場合も少なくありませんので、結納金にこだわらず、結婚に係るお金について、具体的な話を両親としておくのは大切なことです。

現在は結婚準備資金や新生活資金にすることが多い

結納金,使い道

男性家と女性家の家同士を結び付けるという意味合いが強かったのは、結納に限りません。結婚式・披露宴でも同様です。現在でこそ本人ふたりの主催で行われる形式が主流となりつつありますが、これまでは招待状や結婚式・披露宴の名義についても両親名や○○家・□□家と記されていたように、結婚は家同士が繋がることを意味していました。そのため、結納や結婚式・披露宴にかかるお金についても、それぞれの両親が出していました。

結納金についても、挙式・披露宴での花嫁の衣裳代として贈られていたという歴史的背景からもわかるように、結納、結婚式・披露宴とを別々に考えているのではなく、結婚に係る費用として同列に扱われ、家から家へと贈られていました。

それらひとつずつを完結して清算したり、本人ふたりが主催となる結婚式・披露宴のスタイルが定番化したりする中で、結納金についても、ふたりの新生活のための資金にしたり、結婚準備資金としてふたりに預けてくれるケースが増えているようです。

しきたりには歴史がありますが、時代とともに移り変わっていくものでもあります。両親や本人たちの合意があれば、新しいスタイルであっても構わないのです。まずはふたりで、そしてお互いの両親ともしっかり話し合ってみましょう。

結納金の基礎知識を知っておこう

形式的には女性側の両親が受取人となる結納金ですが、その使い道は、ふたりに任せてもらっているケースが多いようです。時代とともにしきたりやマナーは変わっていきます。しきたりやマナーの根底にある日本の歴史や心遣いを踏まえることで、結納や結婚式・披露宴にかかるお金をふたりらしく上手く使う方法を見つけられるのではないでしょうか。