2017.6.20

結納金はなしでもいい?アリ派・ナシ派それぞれの意見と捉え方

結納・顔合わせ基礎知識
farny
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日本における伝統的な婚約の儀式である結納。結納=結納金というイメージを抱いている人は少なくありません。なぜそのようなイメージを抱くようになってしまったのでしょうか。結納の歴史や由来などから紐解いていきましょう。また、結納金なしというスタイルが確実に増加傾向にある昨今、結納金なしは本当に大丈夫なのかということについても、歴史に基づいてご紹介します。

結納金はあり?なし?

結納金,なし

結納は、結婚の際に、男性側が酒肴を女性側へ持参し宴を開いたことに由来する通り、お金ではなく、多くの結納品は現物でした。結婚の準備として着物・反物を贈っていたのが、時代の流れとともに小袖料としてお金を贈るようになり、結納は結納金を交わすものというイメージを抱く人が多くなっていったようです。

結納本来の意味に返ると、結納金はなしでも構わないということになります。ここでポイントになってくるのは、結納金をなしにするけれど他の結納品で結納を行うのか、結納そのものを行わないのかという点です。

結納金なしの場合の結納の方法もありますし、結納ではないカジュアルなスタイルとして、両家の顔合わせを行うという方法も定着してきました。しかし、結納そのものが、両家を結ぶ儀式として行われていたことから、男性側、女性側どちらかが一方的に相談して結納や結納金の有無を決めるのではなく、両家または本人同士の話し合いにより決めるのが筋ではないでしょうか。

結納は婚姻に係る日本独自のしきたりです。しきたりは時代と共に変わります。結納や結納金のあり、なしについては双方の合意の上で決定しましょう。

結納金アリ派の意見

結納金,なし

結納金は多くの場合、男性側から女性側へと贈られます。相場は100万円前後と言われています。歴史的には家から家へ、女性の花嫁衣装を中心とした結婚のための準備金としての意味合いで贈られていました。

結婚式・披露宴のスタイルが時代と共に変わってきた現在、結婚式・披露宴で女性側が着る衣裳代はレンタルの場合でも男性側より高くなることが一般的です。結婚式・披露宴の費用の分担は、それぞれの出席人数や目的によって決めることが多いため、女性の衣裳代は女性側が出すことになります。

従って、人数に左右されるとはいえ、実際のところ女性側にかかる費用のほうが高くなる傾向にあります。その費用差を埋めるのは結納金です。結納金について結納という儀式だけで割り切って考えるのではなく、結婚式・披露宴や新生活の準備に至るまでに必要な費用を考えると、結納金はありだという考え方は現在も根強く残っています。

結納金ナシ派の意見

結納金,なし

男性側から女性側へと贈られる結納品や結納金に対して、女性側から男性側にお金や品物などを返す儀式を結納返しといいます。結納のしきたりには地域性があり、品数や相場などに違いがありますが、関東では結納金の半分を女性側から男性側へと返す、半返しが一般的です。

また、女性側から時計やネクタイピン・カフスボタンなどの品を添えて結納返しとするケースもあります。関西では結納金は男性側から女性側へと一方的に贈るものであることが通常です。その点を考えると、結納が形骸化しつつあることは否定できません。

しかし、婚約というけじめとして結納を行いたいという考えもあり、結納金なしで、目録として結納の品を贈るというスタイルで結納を行うケースもあります。また、もっとシンプルに費用を見つめて、現実的な費用の折半の仕方を考えようという動きが大きくなっています。結納に代わって定番化している両家の顔合わせがよい例です。顔合わせは、それぞれの両親や家族の紹介しながら食事を共にし、婚約指輪をお披露目するという進行でアットホームに行われていることが多いようです。顔合わせにかかった費用は人数に合わせて折半します。

結婚式・披露宴や新生活には何かと大きな費用が動きます。できるだけ形式的な出費は抑えて現実に目を向けたいという考えから、結納金なし派は確実に増えつつあります。

そもそも結納金の意味や由来は?

結納金,なし

結納は、日本における伝統的な婚約の儀式です。儀式を重んじる結納ですが、仲人を立てない形式が一般化すると同時に、結納品を1か所に揃えて合理的に行う形式が増加しており、略式化が進んでいます。

その背景には、比較的近隣の地域での見合い結婚が多かった昔と異なり、遠方の地域の者同士による恋愛結婚が増加していることや、結婚=家同士の結び付きという考え方から結婚=本人同士の関係という考え方へ方向転換してきていることが挙げられます。

仲人が使者となって両家の橋渡し役となって結納を交わす本来の形式では行うことが距離によって難しくなり、また、個人主義や恋愛結婚によって両家を仲介する必要性が低くなってきたのです。

結納は本来、結婚によって親族になる双方の家を結ぶための婚姻の儀式です。婚姻に際して品物を贈るということは、相手に対する心遣いであり、喜びの気持ちや経済力を示すということでもありました。結婚式・披露宴のスタイルが時代とともに変化して、結納の品物も次第に現金へと変化してきたのです。

現在の結納品や結納金は、婚約に際する贈り物や記念品として捉えられているようですが、現金にしても品物にしても、根底にあるのは相手や家に対する心遣いなのです。結納が婚約披露パーティや両家の顔合わせと大きく異なるのは、日本の伝統的歴史的背景によるものだと言えます。

結納金はなしにして新生活や結婚式費用に

結納金,なし

結納や結納金について、日本人らしい相手に対する心遣いから発生したものだと捉えると、時代と共に変化していくこともまた、自然な流れです。結納金はなしにして、新生活や結婚式費用を出し合うというスタイルは現実的で時代に応じて増加傾向にあります。

日本国憲法第24条に定められている通り「婚姻は、両性の合意のみに基づいて成立し、夫婦が同等の権利を有することを基本として、相互の協力により、維持されなければならない。」とされています。

続けて「配偶者の選択、財産権、相続、住居の選定、離婚並びに婚姻及び家族に関するその他の事項に関しては、法律は、個人の尊厳と両性の本質的平等に立脚して、制定されなければならない。」と記されています。

これは、旧民法下で存在した親による婚姻・離婚の強制や男性優位の夫婦の在り方を否定するものです。男性女性の差別なく、結婚後も女性が働き続けることが望まれつつある現在、権利の上でも、金銭面でも、互いの考え方や収入に応じてしっかりと相談の上、合意して持ちつ持たれつの関係を構築する関係が、現代に合った結婚のスタイルであるようです。

従って、結納も同様の考えに基づき結納金なしにしても構わないのです。ふたりの預貯金や収入、今後予想される出費に合わせて、新生活や結婚式・披露宴の費用を算出して、ふたりらしい今後の家計を考えていくことが大切です。

結納金なしのスタイルでもOK!自分たちの納得する方法をとろう

結納には必ずしも結納金は必要ありません。結納金なしで、婚約の儀式としての結納を行うというふたりも増えています。結納金の有無を話し合う際には、結納の有無や両家の顔合わせの有無、挙式・披露宴や新生活の初期費用についてどうするのかなど、幅広く経済面からふたりの考え方をすり合わせることが大切です。

結婚は生活を共にすることです。経済面でどうするのかを話し合うことは今後のために、とても重要なこととなります。結納金の話をきっかけにして、ふたりで時間を作ってお金についてしっかり話し合いましょう。